製造風景



①廃食用油
  • 飲食店などを回って廃食用油を集めています。
  • 廃食用油は無料で貰っています。
  • 廃油を利用することによって廃棄物を減らしています。
  • 油の質が酷いものはBDFの品質に影響するので利用していません。
②一次反応
  • メタノールで反応させます。触媒として水酸化ナトリウムを加えます。
  • 反応を1回だけ行なう場合、原料の酸化に応じて触媒の量を変える必要があります。伊那谷菜の花楽舎では反応を二段階に分けて行なう方法を採ることによって、触媒の量を毎回一定の量にしても高度に反応が行なわれています。一次反応では意図的に触媒の量を少な目にし、反応の失敗を防いでいます。
  • 重いグリセリンが下に沈みます。
  • グリセリンは近くの農家の堆肥作りに活用されています。
③二次反応(伊那谷菜の花楽舎独自工程)
  • 二次反応もメタノールで反応させ、触媒に水酸化ナトリウムを加えていますが、それぞれ一次反応時より量は少なくなります。一次反応で反応せず若干残った廃食用油を、二次反応でほぼ反応しきらせます。
  • 一次反応と同様、下に沈んだグリセリンを排出します。
④温水洗浄
  • 反応後のメチルエステルを70℃まで加温しながら残留メタノールの蒸気を回収した後、70℃の温水を加えて攪拌しながら不純物を取り除きます。
  • 温水洗浄は2回行ないます。
⑤吸着剤による精製(伊那谷菜の花楽舎独自工程)
  • 水を排出した後、吸着剤を使って精製します。
⑥製品
  • 精製後、加熱して残留水分を除去し、BDFが完成します。
  • 廃食用油水分除去工程から製品乾燥工程まで5日かかりますが、それぞれの工程ごとタンクが独立しているので日々6工程を並行して行い、連日生産が可能です。
  • 近隣農家のトラクター、個人事業者・企業の重機やトラック・ディーゼル車、個人の自家用ディーゼル車の燃料として、主に環境問題に関心のある方々に利用されています。
  • 製品の価格は、会員:100円/L・非会員:105円/Lです。


  • 二段階の反応を行なう設計により、既存の機器よりも対応できる廃食用油の幅が大きいです。
  • 約8時間/日の稼動で145ℓ製造できます。
  • 電動ポンプにより移送、循環させています。
  • コントロールパネルにより温度を制御しています。
  • 一次反応タンクと二次反応タンク。それぞれ200ℓ。
  • 攪拌時間は、一次反応では1時間、二次反応では1時間半。
  • メタノールに触媒(水酸化ナトリウム)を加えて攪拌混合し、ナトリウムメトキサイドを作ります。
  • 70℃の温水を40ℓ投入し、洗浄します。
  • 水酸化ナトリウムによりアルカリになった液性を、温水に酢酸を添加して中和します。
  • 水を排出した後、タンクの底からポンプアップして筒状の精製塔内に流下させ、洗浄後の二次精製を行います。
  • 加熱して水分を抜き、BDFが完成します。
  • 毎回出来たBDFをサンプル保管しています。
  • 経費削減のため、ここでできたBDFを利用してディーゼル発電機を使って全工程の機器を動かしています。
  • 廃食用油回収やBDFの配達に使うトラック。
  • 寒冷期を除き、BDF100%で運行。BDFを軽油に混ぜると税金が掛かります。軽油引取税:32.1円/ℓ。
  • 軽油特有の刺激臭がありません。



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